経営企画の必要性を感じ始めた経営者がまず直面するのが、「採用すべきか、外部に委託すべきか」という問いです。結論から言えば、年商10〜100億円規模の中小企業の多くは、まず外部委託から入るのが正解です。 ただし理由を理解せずに外注するとミスマッチが起きるため、判断基準を整理しておきます。コストで比較する採用した場合経営企画の即戦力人材を採用するとなると、年収600〜1,000万円が相場です。それに加え、採用コスト(エージェント手数料:年収の30〜35%)、社会保険料(給与の約15%)、教育・オンボーディングコストが発生します。初年度トータルコスト目安:1,000〜1,500万円外注した場合月額20〜80万円程度(稼働範囲・頻度による)が相場です。プロジェクト単位や期間限定の依頼も可能なため、必要な時期だけ活用できます。年間コスト目安:240〜960万円(変動費)スピードで比較する採用の場合、求人票作成から内定・入社まで平均3〜6ヶ月かかります。入社後も社内の文化・業務・数字を理解するまでにさらに3〜6ヶ月のウォームアップ期間が必要です。つまり、実際に機能するまで最短でも半年以上かかります。外部委託であれば、契約後すぐに動き始めることができます。経営課題が今すぐある場合は、外注の方が明らかに合理的です。リスクで比較する採用のリスクとして最も大きいのは「定着しない」ことです。経営企画のような高度な人材は転職市場での需要も高く、1〜2年で離職するケースも少なくありません。採用・育成に投じたコストが無駄になるリスクがあります。また、「何をやってもらうか」が明確でないまま採用すると、仕事の渡し方がわからず持て余すという失敗もよく聞きます。外注のリスクは、ノウハウが社内に残りにくいことです。ただしこれは、外注パートナーと一緒に仕組みを作り、社内に引き継ぐ設計をすれば解消できます。判断フローチャート以下の問いに沿って判断してください。今すぐ経営企画機能が必要か? → YES → まず外注 → NO(半年以上余裕がある)→ 採用も選択肢社内に経営企画の業務を渡せる仕組みがあるか? → YES → 採用可能 → NO → まず外注で仕組みを作ってから採用年商50億円未満か? → YES → 外注の方がコスト効率が高い可能性大 → NO → 専任採用を検討する価値ありイダテンが推奨するアプローチ「外注で仕組みを作り、内製化で定着させる」という2段階アプローチが最もリスクが低いと考えています。外部のプロと一緒に経営企画の型(計画策定・モニタリング・会議体設計)を作り上げてから、その型を引き継ぐ担当者を採用する。こうすることで「採用したが何をしてもらうかわからない」という失敗を防げます。合同会社イダテンでは、経営企画の仕組みづくりから内製化支援まで一貫してご支援しています。 著者:廣澤謙太 / 合同会社イダテン代表。複数社でCFO・外部取締役として経営企画機能の構築を支援。