「経営企画は大企業のもの」「まだうちには早い」——こう考えて先送りしている経営者に、問いかけたいことがあります。あなたの会社では、今期の計画と実績の差異を、毎月数字で把握できていますか?もしNoなら、すでに経営企画機能が必要な状態にあります。「まだ早い」と先送りした結果に起きること経営企画機能を後回しにした企業でよく起きる状態を挙げます。売上は伸びているのに利益が残らない(どこで収益が漏れているか不明)銀行に「事業計画書を出してほしい」と言われても作れない幹部に数字の話をしても共通言語がない社長がいないと何も決まらない構造が変わらない新規事業への投資判断を感覚でやっているこれらはすべて、経営の「管理する仕組み」が整っていないことで起きます。フェーズ別・経営企画が必要になる目安フェーズ1:年商〜10億円・社員〜30名このフェーズは、社長一人の目配りで経営が回る規模です。経営企画の専任は不要ですが、最低限の「数字を見る習慣」は作っておくべき段階です。月次PL(損益)の確認年次の事業計画書の作成主要KPIの設定(売上・粗利・人件費比率など)この段階で仕組みを作っておかないと、次のフェーズで一気にしわ寄せが来ます。フェーズ2:年商10〜50億円・社員30〜100名(★最も重要な転換点)このフェーズこそ、経営企画機能を整備すべきタイミングです。部門が増え、社長一人では全体を把握できなくなる。数字が合わない原因が追えない。部門間の調整に時間がかかる——こうした問題が噴出するのがこの規模です。整備すべき経営企画機能:月次経営会議の設計と運営部門別の予実管理中期経営計画の策定投資判断の基準作り外部委託でも内製でも良いので、この段階で「仕組み」を作ることが、次のフェーズへの成長を左右します。フェーズ3:年商50億円超・社員100名超このフェーズになると、経営企画の専任担当者(または専任部署)が必要です。外部委託だけでは対応しきれない社内調整・情報管理の量になります。ただし、専任担当者の採用に向けて「何を任せるか」を明確にするためにも、まず外部委託で経営企画の業務を整理・体系化しておくことが有効です。「必要になってから動く」が最大のリスク経営企画機能の整備は、問題が起きてから急いで対応するものではありません。銀行から融資条件を悪化させられてから財務を整えようとしても、交渉の余地が狭くなります。経営企画は「晴れているうちに傘を作る」機能です。事業が順調に伸びている今こそ、仕組みを整えるタイミングです。チェックリスト:今すぐ経営企画機能が必要か?以下の項目に3つ以上当てはまる場合、すぐに動き始めることをお勧めします。月次の損益を翌月10日以内に把握できていない年度の事業計画書がない、または作っても管理していない部門間の情報共有が社長経由になっている投資・採用の判断を数字より感覚でしている幹部が経営数字を理解していない銀行との交渉を税理士に丸投げしている3年後の売上・利益目標が決まっていない合同会社イダテンでは、経営企画の仕組みづくりを業務委託でご支援しています。「うちは何から始めればいいか」というご相談から承ります。 著者:廣澤謙太 / 合同会社イダテン代表。年商18億→47億のV字成長支援など、中小企業の経営管理体制構築に多数の実績。